しもすわ肛門胃腸内科クリニック

肛門外科

あな痔 (痔ろう)

直腸と肛門付近の皮膚の間に膿の通り道ができる痔です(あな痔)。直腸と肛門の境である歯状線には、肛門陰窩という穴が5~8個あります。この穴は、内肛門括約筋と外肛門括約筋の間にある肛門腺という器官に連絡しています。

抵抗力が弱ったときなどにここに入り込んだ細菌が感染することにより肛門腺が化膿し、膿がたまることがあります。これを肛門周囲膿瘍といいます。肛門の周囲が腫れて痛み、38℃以上の発熱を伴うこともあります。たまった膿が出ると痛みはなくなりますが、管状のしこりとして残ったものを痔瘻とよびます。

痔瘻

肛門周囲膿瘍
肛門周囲膿瘍

痛みを伴う肛門周囲の腫脹 

痔瘻
痔瘻

肛門内から外部の皮膚につづく
トンネル(瘻管)が形成されている

治療法

肛門周囲膿瘍は、まず腫れている部分を切開して膿を出します。膿が出ると痛みは楽になりますが、瘻管が残り痔瘻になると再発したり複雑に広がったり、まれにがん化することもあるため根治手術を行います。

手術術式

・開放切除術

開放切除術
瘻管を切開して開放する手術で、lay open法ともいいます。わずかに括約筋を切除することになりますが肛門の機能には影響がないところだけを切除しますので通常は問題になることはほとんどありません。
再発率が1~2%と最も少ない手術です。

・Seton(シートン)法

Seton(シートン)法
瘻管の原発口から二次口へゴム糸を通して縛り、徐々に瘻管を切開して開放する方法です。
ゴムの力でゆっくりと切開していくので括約筋にかかる負担が少ない治療法ですが、治癒までには数か月を要すこともあります。
Copyright (c) Shimosuwa Koumon Icyo Naika Clinic, All Rights Reserved.